2015年07月07日

「デュオ、トリオの愉しみ」終了

「デュオ、トリオの愉しみ」は梅雨の晴れ間のなか無事終了しました。
 2012年に三人で演奏した時同様、今回もまたJ.S.バッハと20世紀の音楽を取り上げました。特に、第二次世界大戦中ナチスに追従しなかったことで、ヨーロッパにいられなくなった作曲家を選びました。反対すれば殺されるかもしれない独裁主義の中で、居場所を見つけようと努力し、時に抗い、葛藤し、立場や行動を白黒明確にできなかった時代。「国のため」にならない音楽は退廃だ、という差別がありました。権力者による優れた芸術とするものの根拠のなさ、理由の陳腐さ。その判断に翻弄される芸術家。
 そんな凶暴な時代に、個人の小さな創造的な仕事を続ける意味は、とてつもなく大きい。彼らは不安や怒りをユーモアや愛に変換させました。その芸術は、体制には反対するが人間を否定しない、そして生きることの表れです。思考を止めなかった多くの音楽家たちによって生まれた作品が消されずに残り、今、演奏できることの奇跡を思います。

・・・奇跡、とプログラムには書きましたが、やはり、ひとりひとりの意志でしょうね。
そして、芸術は制約がある中でも無限の可能性があり、個人の精一杯の自由を表すものです。
 
ご来場いただけなかった方々からもたくさんのお励ましのお便りをいただきました。感謝申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
posted by makkida at 10:05| あんなこと こんなこと | 更新情報をチェックする
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