2017年03月12日

ガット弦で言葉を喋る

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あることに気づいて、その切り口から見てみると、同じものの別の面が見えて来る。音楽でも同じこと。
人には「できること」があんなにも、こんなにもあると思えばいい、と言うのに、自分のこととなると「あれもできない」「これもできない」と出来ていないことばかり目につく。ある日突然「まったく出来ていない」と愕然とする。もっとも、「私にはこれが出来る」と胸を張って言えることなど100に一つくらいだけれど。
語学は大事だ。
ドイツ語圏の音楽はドイツ語、ハンガリーの音楽はハンガリー語、フランスもイタリアもどこの音楽も、作曲家の母語での喋り方や発音、発声や文章の作り方と密接に関わっている。たとえ言葉がついていない器楽作品でも、その言語は直接つながっており、音楽による言語である。特にバッハは、ドイツ語で話すこと、そのものだ。
例えば、リズムは単語のリズムだし、休符は喋り方である。リズムは音符の正しい分割ではなく、言葉の抑揚でもある。
身体のどこから言葉が発せられるかは、言語によって違う。これは音楽の本質だと思う。
そして、ガット弦だからこそ微妙で豊かな喋り方や発音、そして核心的な表現が可能になる。

こうやって理解が一つ増えると、レパートリーも新たに学び直し。
結局、いつまでたっても「出来る」なんて言えないのだが、「解る」ことを増やしていくだけなのかと思う。

何度も弾いているバッハやコダーイを、また新たに見直しています。私にとっては「ガット弦で弾く愉しみ」、かな。
ベルーガオルガン練習室の響きならクルタークを弾くのに向いているかもしれない、と思い組み合わせました。沈黙、最小限の音、強い音圧が共存し、言葉(セリフ)があり、幻想や夢のように空間で自由自在に動き、力が抜けて聡明な音楽。音そのものが印象となる・・・。
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コダーイはもちろん民謡、ハンガリー語の歌。歌はチェロの声、老若男女の人間の声。ときに一人、大平原に佇む。ときに大勢で踊るダンス。そして、一人オーケストラ。

バロックと現代のスタイルのチェロと弓、それぞれの楽器や作品の簡単な紹介も交えて演奏します。アットホームな場で、ガット弦での音楽の喋りと歌を味わっていただけましたら幸いです。もしよろしければお越しください。

2017年4月1日(土)昼の部14時/夜の部18時
BELUGAコンサートシリーズ
チェロコンサート全3回シリーズ vol.1
「無伴奏チェロの愉しみ〜ガット弦で弾く J.S.バッハ、コダーイ、クルターク」

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV1008
Z.コダーイ:無伴奏チェロソナタ 作品8より 第1楽章
G.クルターク:「しるし、遊び、伝言」より 作品5b I,II,III ほか
於 BELUGAオルガン練習室(横浜市中区常盤町3−34 和風ビル202)
💡コンサートについてのメッセージはこちら
💡チラシ20170401表.pdf
20170401裏.pdf
料金:4000円/ペア7500円
予約・問合:☎︎045−662−5536(不定休) 
      📩 belugaorgan☆mbr.nifty.com (☆を@に直してください)
posted by makkida at 17:58| 無伴奏チェロ Gut Feeling! | 更新情報をチェックする