2017年11月28日

四大元素シリーズのためのprologue for Hildegard's four elements

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「世界における人間の活動は、ビンゲンのヒルデガルトによれば徹頭徹尾芸術的な本性を持ち、技術的に規定されるよりも、むしろ音楽的に調律されている。」

「ヒルデガルトの異常なまでに広範に成し遂げられた文学的な仕事(創造)は、彼女の芸術的活動とほとんど分離不可能なものである。この芸術的活動は、神と世界をめぐり、すべての創造と賛美、すべての行動と苦悩をめぐるあらゆるテクストを貫いており、そのもっとも美しい表現はヒルデガルトの聖歌集(Symphoniae)に見いだされるのである。だからこそ我々はことさらに、この聖歌集に戻ってこなければならない。そしてそれは一見日常の非常に平凡な行いをも真に詩的な仕方で、鳴り響かせる芸術的活動なのである」
〜「ビンゲンのヒルデガルト」シッペルゲス著より

《羊とヤギ》CD「O Terra(大地よ)」製作のきっかけでもあるヒルデガルト。第一弾は四大元素のうちの「土」、すなわち大地がテーマでした。今後、どのくらい時間がかかるかわかりませんが(アイデアはあっても、とにかく器用にいかないもので)、「水」「火」「空気(風)」と進めて4部作にしたいと夢見ています。
が、具体的な内容が降りてくるのにもう少し時間がかかりそうです。
まず、来年のための企画中のプロジェクト、「ヒルデガルトの思想による四大元素シリーズ(仮題)」をやってみるつもりです。
そのプロローグとして、彼女の言葉を取り上げていきます。


「世界を構成するすべての元素は人間の内にもある。そしてそれらと人間は共働するのである。それらは火、空気、水、土という名を持っている。この四大元素において、そのどれもが他より分離されない形で結びついている。それらは全体的にこの結合のなかで硬く結びついているために、人はそれを『天空』と呼ぶのである。つまり、宇宙の堅固な構造と」

身体のどこをとっても部分で成り立たない。自然界も、人も、社会も。世界中それぞれの国もそれだけで存在できない。それぞれが関連している。
地球は土と水に覆われている。人間は土から生まれ土と共に生き土へ還る。農作物を育てる。
水は大地も乾燥した肌も湿らせる。生き物の体内に血が流れる。水は滞りなく流動する。洪水はすべてを飲み込む。太陽はそれを乾かす。
火は身体をあたためる。料理し、明るくする。晴れた日は生き物が活発に動く。太陽のおかげで洗濯物もよく乾く。草木を元気にする。
呼吸。新鮮な空気を吸う。塵を吹く。風で飛んでいく。
人間が自然を、宇宙の運行をコントロール下に置くことはできない。人はその力に委ね、導かれているだけ。

紀元前の哲学者は音楽を宇宙の調和(天空の音楽)とみなしていた。
宇宙のすべてのものを創り、人間を導く大いなる存在。
それを賛美するために歌はなくてはならない。万物を構成する四元素のそれぞれは役割や音響を持ち、ひとつに溶け合って(調和)世界のハーモニーとなる。人の内部で響き、調律されて、他者とともに歌い響きあう。人間が歌う賛歌は、天使の歌う「天上のハーモニーのこだま」となる。
なんて輝かしいイメージ!天上のラッパが鳴り響き、金色の光が拡がっていくのが見えるよう・・・。

「火は炎を持ち、神を褒め讃える歌である。そして風は炎を動かし、神を讃えるために吹く。そして声は言葉であり、それは褒め讃える歌である。こうして創造の全体が神を讃えるただひとつの歌なのだ」

「彼ら(天使たち)は壮麗な声の生き生きした響きによって告げ知らせる。その声は、海辺の砂の数より多く、大地が不断にもたらす果物のすべての数にまさり、すべての命がもたらすあらゆる響きよりもさらに豊かで、日輪(太陽)、月輪(月)、星辰(星々、星座)によって水にきらめく耀きよりもさらに明るい。この響きは四大元素[土、水、火、風]を高く支え、しっかりと組み合わせる風の轟きから立ち起こるエーテルの音楽よりもさらに壮麗なのである。それにもかかわらず、これら至福の霊たちでさえ、このような歓呼の声のすべてをもってしても、神をとらえることはできない。だからこそ彼らは再三人間の声のなかに新しいものを発明・追加するのである」
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