2018年04月22日

そもそも音を出すこと

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楽器を弾ける(練習できる)場所を確保することは演奏家にとって重要な問題です。住居はもちろん、旅先で、アンサンブルの練習など、いつでもどこでも、気兼ねなく弾けるかどうかは、もっとも気になるポイントとなります。
住宅街を歩いていると、リコーダー、鍵盤ハーモニカ、サックス、始めたばかりらしいヴァイオリンやピアノなど聞こえてきます。
様々な点で、楽器を弾くということは本当に難しいとつくづく思います。
精神状態は体の動きに関わってきます。苦情が来ないかびくびくしていると、のびのび音を出せません。そうすると、いつまでたっても楽器は上達しない。ヘッドホンで聴けたり、音量を絞って練習できるサイレント楽器では、空気の振動がわからないから、楽器をどのように鳴らし音を響かせるか、という音楽にとって一番大切な、根本的なところが抜けてしまいます。
専門家としての話の前に、そもそも音を出せる住宅はご近所さんなどとの関係がとても大切です。親切な隣人に恵まれていたら本当に幸運です。
何故なら、練習は演奏会ではないから!

楽器練習の音を吸音し、外に漏れないようにする音楽室は必要なのですが、吸音が多すぎると弾いている本人はとても辛いのです。音は元来、響かせるもの。それなのに壁や天井で吸ってしまうのです。音の広がりは聴こえず、離れたところに届く音を聴く練習もできず、楽器から出ている音だけで音楽を作らなければならない。ものすごく耳が疲れます。もともと畳が使われていた日本の家屋は、楽器が響く構造ではありません。結局、指の動かし方の練習(メカニック)が主になってしまうのでしょう。

気持ちよく楽器が弾ける環境があるということは(そして周りの人も幸せなら)、本当にありがたいことです!
posted by makkida at 17:46| あんなこと こんなこと | 更新情報をチェックする
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