2018年05月24日

曲紹介その1[6月3日びすた〜りライヴ!]

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醤(ひしお)作って1日目。
信仰は人それぞれの大事なもの。《羊とヤギ》でコンサートのプログラムを考えるとき、中世の聖母マリアの讃歌や修道女ヒルデガルト・フォン・ビンゲンなどキリスト教の音楽を入れるのは、私がクラシックを基礎にしている音楽家だからです。
どのように考えるかをキリスト教の音楽や言葉から受け取っているだけで、考えることの入り口。神様が一つであるか多数であるか、どなたであるか、形はそれぞれです。各宗教をお互いに良し悪しで批判することは、信仰の本質から離れることだと思います。
食べて寝て働いて、嫌がらせを受けることなく生きられることは、世界中の人の願いでしょう。太古から人間にとって「今日食べ物があること」は最も大切な問題でした。厳しい自然環境の中で食べ物を与えられること、日々生活をできることに感謝するのは、あらゆる信仰の原点だと思います。
草花は踏まれても起き上がり、砂漠の中のわずかな水分を得て、またはアスファルトのわずかな隙間から伸びてきます。植物は光を受けて、その土地に合った成長をし、酸素を作り空気を綺麗にしてくれます。自然は素晴らしい循環で生き続けています。
私たちの身体は、しなやかで繊細で力強い動きが自然とできたり、動かせない場所があれば他の場所を使って動作ができる。嫌なことは忘れるようにできていたり、悪い感情(脳の動かし方の癖)に支配されたり、いいことも悪いことも人に伝わります。
全ての生き物がお互いに影響を与え与えられてきました。自然の中で不思議さの前にまず謙虚であること、人間は完璧な存在ではない(完璧ってなんだろう・・・)ことを痛感し、人類は神(大いなる存在)への感謝を表すために、祭祀の中で祈りとともに歌い踊り、楽器を弾き、信仰に基づく生活をしてきました。

教えられなくても「出来る」ことがあります。小さな子どもが歌えたり、踊れたり。大人に見えないものが見えたり。見えないものと会話したり。
人間が作った社会の掟では「あり得ない」ことは、「無いこと」になってしまいます。変な人と呼ばれたり、昔なら魔女狩りもあったし、社会からはじき出されます。
ヒルデガルトは神様の声を聴くことが出来る人でした。彼女が残したものは天から与えられた言葉と音楽です。
(だからと言ってきっと自分の意思がどこかに反映されるはずだ、と思うならば、それは人それぞれが解釈すればいいでしょう)
勝手に舌が動く、という状態。
「見よ、わたしは口を開き舌は口の中で動き始める。
わたしの言葉はわたしの心を率直に表し
唇は知っていることをはっきりと語る。」旧約聖書のヨブ記33−2、3。

彼女がいかに優れた師からいい教育を受けたとしても、医学、政治、植物、鉱物、音楽、詩・・・後世の人に影響やインスピレーションを与えるものを「彼女の頭」だけで作り出したとは思えません。「私」個人がまっすぐに大いなるものとつながって、言葉や映像を受けることは、私ひとりのエゴではないと思います。自分本位で生まれたものは後々まで残らないでしょう。
一人一人の仕事は大きいですね!



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