ヒルデガルト の音楽のC(ド)を基とする調の曲をチェロで弾くと、A-D-G-Cの開放弦のうち、CとDの響きが残ってぶつかり合い、まるでシンギングボールのうねりのように、わんわん耳元で鳴ります。リューデスハイムの聖ヒルデガルト 修道院で聴いた、教会堂の奥のドームで歌う修道女たちの歌の響きを思い出します。
彼女の曲は共鳴し合うように書かれているのです。音と音、声と声、人と人、楽器と楽器。地球の調和、宇宙の調和。
彼女が作曲したわけではなく、短い曲も長い曲も全て、聴こえてきた旋律。
時空間を超えた気分を味わいます。この世の忙しい時間を忘れて気持ちが安らぎます。