2019年06月24日

本格的?形が整えば本物か・・・

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子どもたちには本物に触れてもらいたい、という声はあちこちで聞く。私も言うことがある。
さて、どのように、どうやって、どんな内容のことか。聞いて行くと、色々噛み合わない。
そもそも、本物の音楽ってなんだろう・・・。

学校の音楽室に飾ってあるモーツァルトやベートーヴェンの肖像画。この音楽家たちを身近に感じられるように、ピアノとヴァイオリン、ピアノがなければ弦楽四重奏で、曲の説明を時代背景も含めて解説して演奏する。普段は舞台上にいる演奏家が学校の教室で弾いてくれる。子どもたちにとっても先生にとってもきっと素敵な体験!それは多くの演奏家が行なっているし、素晴らしい活動だと思う。

チェロとリードオルガン、チェロとパーカッション、この組み合わせが音楽史上で主流ではなく(滅多にないと言ったほうがいいかも)、そのために大作曲家が曲を書いてこなかった。だから「本格的」ではないのだろうか。
編成がメジャーで、楽器が揃っていて、よく知られた曲を再現すれば「本物」を聴かせたことになるのだろうか?

子どもだけじゃなく、多くの人々に音楽を聴いてもらうことは、その場一回限りの人間と人間の空気の振動によるコミュニケーションであり、人間の歴史上の時間を超えた出会いであり、魂の出会いでもあると思う。ちょっとしたミスも、ハプニングも含めた、演奏家の集中と喜びを目の前で触れて、音はその場で消えてしまうけれど、心のどこかに残るようなもの。
知識を得るためだけならば、本物に出会うとは言わないのではないか。

内容をわかってくださいと直接説明するのではなく。
そのために試行錯誤しながらずっと弾き続け、それができる喜びを感じる。
たぶん、きっと、ある日、それが人の心に触れるだろう。それが出会い。


posted by makkida at 00:02| あんなこと こんなこと | 更新情報をチェックする
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