2019年12月18日

「弾きやすい」音楽「わかりやすい」話

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ベートーヴェンの声楽や弦楽器のための曲は、歌いにくかったり弾きにくかったりするが、それは弾き手の技量よりも音楽の内容を優先したからだ。書き方が下手だからじゃない。
バッハだって「歌いにくい」。では、彼は「下手」な作曲家なのか?「弾きやすい」とは?
奏者や大衆に媚びる「人気」音楽家が、音楽の中身に興味を持ってもらえることをせずに、お金の話に持っていって大衆の興味をひく。
オーケストラの団員と指揮者との良好な関係が作れるかどうかは、組織の問題が背景にあったり、人間同士の問題だったり、複雑なものだ。味方にするためには、お菓子を差し入れするのが大きな効果がある、って。1対たくさん、プライドが高い演奏家たち相手だから大変だろうけれど。
集客のために「わかりやすい」作品を所望され、たくさんのコンサートをこなす中で、定期演奏会では現代の作曲家の新曲があっても通常の練習時間と同じ中で仕上げなくてはならない。理解できてないけど、とにかく弾けるようにして数をこなしていく。もちろん、自分のペースをうまく作って楽しく仕事をしている人もいる。でも、みんな完璧じゃない。同じ技術があるわけではない。練習が足りていないときだってある。そんな中でしがみついて、無理して身体を壊す人もいる。
組織の中の演奏家だって、心から、夢中になって音楽をしたいはず。
弾き飽きた名曲も、指揮者によって新たに生まれ変わり、ワクワクする演奏になる場合もある。
既存の音楽作品に、絵や踊りや舞台背景、プロジェクションマッピングなど別のものを加えて生まれ変わるのではなく。
音楽の中身を深く理解することで、それに気づいた人が、ほかの一人一人の音楽家の感覚を目覚めさせ、新らしく生まれ変わることが可能だろうと思うのです。その「気づき」によって、今までできなかった技術を含む音楽表現が、そして難しいアンサンブルも、いつかきっとできるようになる。ベートーヴェンの音楽を弾いていると、そういうことを感じるんだけどなあ・・・。

物事を単純化して、表面上の「わかりやすい」話をすることが、クラシック音楽の裾野を広げること?
そんな態度で演奏をしていたら、お客さんは曲の途中で帰るでしょう。初めてのお客さんは次は来ないでしょう。
「ぶっちゃけ」話で音楽を貶める、そんなこと、音楽大学の教授がすることだろうか。
物事の本質とまっすぐに誠実に向き合うことが大前提では?

温度を感じないよ・・・。
posted by makkida at 21:04| あんなこと こんなこと | 更新情報をチェックする
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