2020年02月02日

讃美歌の伴奏

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教会の礼拝の中で讃美歌を歌えるのは快いものです。クリスマスの時期には歌うためにミサに参加するという人もいます。
パイプオルガンがない教会では、昔ながらの足踏みのリードオルガンを使うところも多く、親密な音色はいいものです。
奏楽者の中には音楽を学んでいる学生や音楽大学を卒業した人もいますが、讃美歌のような簡単な譜面はあまり練習しないのかもしれません。単純な歌、または四声体の和声の伴奏は、難しい技術を必要とするピアノ曲とは全く別の大切な問題点があります。音大の授業で、単純なコラールや、讃美歌の伴奏を勉強する機会があればいいのにと思います。

歌はブレス(息つぎ)が必要です。息を感じていない伴奏では、会衆はブレスができず、次のフレーズの言葉(声)が間に合いません(遅れます)。
それから、縦の和音は揃っているけれど、一拍一拍がぶつぶつ切れている演奏や、逆に、コンピュータの音のように、抑揚がなく、切れ目なく音が続いていく演奏があります。
リードオルガンは自分で息の量を直接調節することができるので、抑揚もつけやすく、歌の伴奏にはもってこいでしょう。
そして、音楽をメロディ主体に、つまりソプラノパートだけ歌っている伴奏に多く出会います。
伝統的な和声を使った西洋音楽では、バス(低音)が土台にあり、その上に和音が乗るように作られており、なおかつ、全てのパートは独立しています。バスもテナーもアルトもすべての声部は、それぞれ別の人が演奏しているかのように歌われ、フレーズが進んで行きます。
特に、讃美歌では、歌詞が重要です。歌詞(言葉)のために歌っているようなものです。歌詞のそれぞれの文章は、フレーズに合っています。文章の中には単語があり、そのちょっとした区切りも歌に表れます。外国語の歌詞を日本語に翻訳したときに、旋律の抑揚とぴったり合わない場合もありますから、歌いにくい節もあるわけです。そのような微妙な違いも聴きながら伴奏すると楽しいでしょう。
讃美歌に限らず、歌曲全般に同じことが言えるでしょうね。
シンプルなものほど難しい。
posted by makkida at 15:35| あんなこと こんなこと | 更新情報をチェックする
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