この音階のコーナーでは、様々な音階の練習を挙げていきます。今回はちょっと筋トレ!
[2]4オクターヴ
Aデタッシェ
前回の4オクターヴ音階を弓は飛ばさずに(スピッカートではなく)、弦に弓を置いたままデタッシェで。右手と左手が一致するように。
1音を4つずつ、3つずつ(3連符)、2つずつ、

最後に一つずつを止まらずに10〜12往復。途中で止まったらやり直しです。

指に気を取られるとつい呼吸を止めがちになるかもしれません。かなりの筋肉運動になるので、息が上がってしまうでしょう。呼吸を止めないように(例えば、4分音符4つで吐く、吸う)意識して。慣れれば、自然に呼吸を伴って弾けるはずです。
何回弾いても途中で止まってしまう場合は、連続して弾き続けると力が入ってしまうので、いったん休憩を取ります。明日うまくできますよ。
速い動きで回数を重ねていくと、体の動きが小さくなり、ポジションチェンジの幅が曖昧になりがちです。下降の時、A線の4(5)ポジションから1ポジションへ向かっていく際の左手(肩、上半身)を固めずに、柔軟に連動させます。
右手が楽に横に動き、弦の上に安定していること。指の運びの意識と同時に、動きが常に流れていること、バランスが必要です。多少の音程の乱れはあまり気にしないで。
頭も身体も程よくリラックスする感覚を持ちましょう。
スチール弦でも激しい運動ですが、ガット弦を張った楽器で、特に音程の幅が大きい調整の場合、この速い動きで音程を押さえるのはかなりの運動量です。もちろん、ゆっくり弾くときのように一音一音のツボを押さえる必要はありません。スチール弦よりもポジションチェンジの幅が大きくなる(ほんの少しですが)ことを意識し、準備して弾く、ひとまわり大きく動く感覚を持つことです。
終わったら、音程を確かめるために、テンポを落として、音をよく聴きながらもう一度。
この練習を飛ばし弓(スピッカート)で行うこともオススメです。
次回はオクターヴの音階です。