2019年09月24日

秋のコンサート@江古田

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ようやく秋空がやってきました。
台風の爪痕は深く、千葉ではまだ停電が続いている場所もあります。《羊とヤギ》で訪れた房総の方々が被害に遭われていることを心配しています。生活が元に戻るまでに、ご苦労と困難の連続だと思います。30度を越す日が続き、さぞお疲れが溜まっておられることと案じています。
都市で気温が100年で3度上昇したが人間は温暖化に適応している、乗り越えてきた、だから問題ない、お金でなんとかなる、対処できる、という考えは経済中心とする人間の奢りなのでしょう。200年前に作られた弦楽器は、少なくともさらにその100年前に生きた木を乾かして使います。名器が生まれた頃使っていた材木は、ちょうど地球が寒かった時代のもので、木の年輪が詰まっていました。いい音色、音質はまず材質から。建物や家具も同じでしょう。
地球はどうなってしまうのか・・・。
D62_1517edit2s.jpgphoto: S.Kida
11月2日に江古田のギャラリー古藤さんにて、無伴奏チェロコンサートと、チェロとパーカッションのデュオ《羊とヤギ》のコンサートを開催します。江古田音楽祭の一環です。
朝のコンサートは無伴奏チェロで、J.S.バッハの無伴奏組曲を2曲とコダーイの無伴奏曲。もちろん、バロックと現代の楽器を2台使います。
昨年ヨーロッパ旅行で訪れたドイツのライン河沿いの街、リューデスハイムにある聖ヒルデガルト修道院で夫が撮影した写真をギャラリーに展示します。修道院の教会堂では日課のミサが行われており、ドームに響く修道女たちの歌声と一緒に祈りを捧げることができます。
その雰囲気を写真で感じていただきながら、《羊とヤギ》でヒルデガルトの音楽を味わっていただければ、と願っております。
ぜひお越しください!
江古田でお会いできるのを心待ちにしております。
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2019年11月2日(土)江古田音楽祭参加公演
【場所】ギャラリー古藤(東京都練馬区栄町9−16 西武池袋線「江古田駅」西武有楽町線「新桜台駅」大江戸線「新江古田駅」)
☆富田牧子 無伴奏チェロコンサート SOLO CELLO!
〜ガット(羊腸)弦を張ったバロックと現代の楽器を使って〜

午前11:00開演(10:45開場)60分のプログラム
【プログラム】J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調&第2番ニ短調、Z.コダーイ:無伴奏チェロソナタより第2楽章
【料金】大人2,000円/高校・大学生1,000円/小中学生500円  未就学児無料
☆富田牧子(チェロ)×コスマス・カピッツァ (パーカッション)デュオ
《羊とヤギ》の世界へようこそ!

午後3:00開演/午後7時開演(開場は各回15分前)
【プログラム】ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの音楽、中世のダンス、ブルガリアのダンス、バルトークの音楽など
【料金】予約2,500円(当日3,000円)/高校・大学生1,000円/小中学生500円  未就学児無料 *3時の回、幼児は床に座って聴けます
各回定員20名
☆同時開催!
「聖ヒルデガルト修道院 写真展」写真:木田新一

11月1日(金)12時〜夜7時、2日(土)の2日間開催
【ご予約・お問合せ】ギャラリー古藤 03−3948−5328
MA企画 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(☆を@にタイプし直してください)10月12〜14日は諸事情により、メールやファックスのお返事ができませんのでご了承ください。
💡1日の2時〜4時まで《羊とヤギ》リハーサルをすることになりました。予定が変更になり申し訳ありません。ご迷惑おかけしますがご了承ください。

💡チラシはこちら
20191102古藤ライヴ&写真展裏.pdf
20191102江古田羊ヤギ.pdf
20191102古藤ライヴ&写真展ss.jpg20191102江古田羊ヤギss.jpg

Sat. 2 November, 2019
at Gallery FURUTO, 9-16 Sakae-cho, Nerima, Tokyo
at 11.00 Cello Solo Concert
[program] J.S. Bach: Suite for cello solo No.1 in G major & No.2 in D minor, Kodály Zoltán: Sonata for cello solo- 2nd. movement
[Fees] Adult ¥2000 / Student, high school age and older ¥1000 / elementary & junior high school age: ¥500 children under age 6: free
Pecora e Capra, cello & percussion duo concert
at 3.00 pm / at 7.00 pm
[program] music of Hildegard von Bingen, Bartok, Recercada by Diego Ortiz, Medieval instrumental dances, Bulgarian dance
[Fees] Adult, advance¥2500 / doors ¥3000 / Student, high school age and older ¥1000 / elementary & junior high school age: ¥500
children under age 6: free
[Reservation] Gallery FURUTO ☎03-3948-5328
MA-kikaku 📩kikaku_ma@yahoo.co.jp (by the day before the concert)
Babies, children and adults of all ages welcome!
💡 Shinichi Kida Photo Exhibition “Abbey of St.Hildegard, Eibingen (Rüdesheim am Rhein)”

2019年03月01日

3月2日「カラダこころ ゆるむとき」羊とヤギライヴのプログラム

ヒルデガルト ・フォン・ビンゲン:
「いま われらに開かれたり」
「おお 仲立ちの若枝よ」
「アヴェマリア、おお 命の泉よ」
「おお 紫衣をまとった王の若枝と王冠よ」

パーカッションソロ
チェロソロ リゲティ:無伴奏チェロソナタより「ディアーロゴ(対話)」

中世のイスタンピッタ「ゲッタ」

😃お客さま参加お楽しみコーナー✨ 

バルトーク:ブルガリアのリズム

ブルガリアのトラキア地方の踊り
「ラチェニツァ」「ブチミス」

バルトーク:ルーマニア民俗舞曲


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✨中世の修道女・神秘家ヒルデガルトの音楽をたっぷりと!ヒルデガルトのお茶もご一緒に!
お客さま参加コーナー、新しい試みがあります。

2019 年 3 月2日(土)「カラダこころ ゆるむとき」
《羊とヤギ》ライヴ
【場所】ホームギャラリー ステッチ(西武拝島線・多摩都市モノレール「玉川上水駅」下車)東京都立川市柏町4-77-1
14:45開演(14:30 開場)
料金: 一般3500円 /15歳以下 500円 未就学児無料
お申込み: MA 企画 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(☆を@にタイプし直してください)
💡詳細はこちら
💡チラシはこちら
20190302カラダこころ 2.pdf
20190302カラダこころ裏.pdf
20190302カラダこころ 2.jpg20190302カラダこころ裏.jpg

2018年12月25日

3月2日「カラダこころ ゆるむとき」

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弦楽アンサンブルワークショップと《羊とヤギ》のライヴを組み合わせた「カラダこころ ゆるむとき」を開催します。
耳を澄まして、楽器の音を引き出す弦楽アンサンブルのワークショップでは、倍音を聴いて楽器を共鳴させ、お互いの音の調和を楽しみましょう!
初めはお一人5分程度、講師とマンツーマンでのクリニックをします。クリニックでは皆さんでそれぞれ聴き合います。そのあとアンサンブルを試みます。まず全身をほぐすことからスタート。音をよく聴き、開放弦をたっぷり鳴らし、倍音を聴きながら、オクターブ、5度、3 和音を重ね合わせていきます。こうしたアンサンブル的な思考はソロで演奏する時にもたいへん役立ちます。耳が慣れたところでバッハのコラール を弾いてみたいと思います。

《羊とヤギ》のライヴでは、床に座って聴くことができます(室内は靴を脱いでお上がり頂きます)。寝転がってもOK。もちろん椅子もあります。
乳幼児もご一緒にどうぞ!中世の修道女であり神秘家のヒルデガルト ・フォン・ビンゲンの音楽を全身に浴びたら、どんな感じでしょうね。
《羊とヤギ》と踊ろう!コーナーもあります。 中世の音楽や、ブルガリアンダンスで、音とリズムに合わせて歩いたり、踊ったり、 自由に体を動かしてみませんか?

2019 年 3 月2日(土)
場所: ホームギャラリー ステッチ(西武拝島線・多摩都市モノレール「玉川上水駅」下車)東京都立川市柏町4-77-1
12:30〜弦楽アンサンブルワークショップ
14:45〜《羊とヤギ》ライヴ

弦楽アンサンブルワークショップ
時間: 12:30(12:15 開場)〜14 時
参加費: 5000 円
定員: 6名
*譜面台はご用意いたします。
*動きやすい服装でお越しください
*チェロの方はエンドピンストッパー(ホルダー)をお持ちください。
お申込み: MA 企画 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(☆を@にタイプし直してください)
💡ワークショップ参加初めての方は
1)お名前 2) 楽器 3)携帯電話の番号 4)メールアドレス 5)最近練習している曲
をお知らせください。

《羊とヤギ》ライヴ
14:45開演(14:30 開場)
料金: 一般3500円 /15歳以下 500円 未就学児無料
* ワークショップ参加者は500円引き
お申込み: MA 企画 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(☆を@にタイプし直してください)

💡室内は備え付けスリッパをご利用いただきます。動きやすさを重視なさる方はご自身の部屋履きをご用意ください。

👀フェイスブックのイベントページでは最新情報をアップしております。

チラシはこちらからご覧いただけます
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2018年06月06日

羊とヤギの仙台公演「びすた〜りライヴ!2018」終了!

KIMG0166.JPG小梅をこれからつけます
爽やかな初夏の陽射しと風のなか、羊とヤギキャラバンの仙台公演は無事終了しました。仙台の長町にあるレストラン「びすた〜り」では昨年に引き続き2回目、今年もランチタイムはパスタランチのコース付き、ティータイムはケーキセット付きの2回公演をさせていただきました。びすた〜りの皆さま、お越しいただいた方々、宣伝してくださった皆さま、どうもありがとうございました。美味しい料理を楽しんだ後にじっくり音楽できるのは幸せです。いい雰囲気のなか密度の濃いコンサートとなりました。
演奏中、子どもたちには最前列の、演奏家と1、2メートルの近さのところに座って体感してもらいました。小さい人たちの反応と集中度は素晴らしいですね!身体に浸透するんですね。まっすぐに受け止めてもらえる心、姿に接するのは嬉しいです。

コンサートを開催するとき、音楽家は演奏のことのみ集中すればいい、と言われますが、昨今、いや昔からそんなことはなく、市場に乗って「売れて楽しく仲間と音楽すること」を目的とする活動でない場合、音楽家が表現し伝えたい内容は本来は自分しか分からないものです。演奏家自らが営業や告知、宣伝していると、否応無しに「なぜここでやるのか」「どういう内容なのか」「どうしてこんなに料金が高いのか」などを多くの色々な人に説明する必要があります。
今回は、震災後まだ復興途上の仙台で開催する意味をもう一度確認でき、原点に戻れたのは有り難たいことでした。
昨年《羊とヤギ》で行くまで、仙台では仙台フィルのエキストラとして、またはカルテットの仕事で演奏したことはありますが、自分で企画したことはありませんでした。演奏会はお客様に来ていただくために、当日心地よく過ごしていただく他に、何ヶ月も前からの準備を、開催場所や、宣伝を手伝っていただく方々と知り合い連携など、様々な人と一緒に作っていかなければ開催できません。
初めて「びすた〜り」を訪れて、代表の菊田氏にお話を伺った時の印象は忘れられません。障害を持つ人の就労支援の場としての役割を持ち、ゆっくりでも一緒に働く場として、地域に溶け込み、手のかかった美味しい食事を提供していること。そして、毎週のようにイベントを開催し、人が集まり、ともに時間を過ごす心地よい場所を作っていること。実際に形になっているのが感動です。その上、大震災を乗り越えてずっと続けていることを思った時、コンサートすることで支援になるのではないか、と私も励まされたのでした。
お金を支払うことは、相手の仕事や活動を支援すること。あなたの活動のおかげでこんなにいい形になりました、楽になりました、これからもいい仕事をしてくださいね、のように。私もあなたも支えられながら生きている形の表れで、人と人がつながることでもあると思うのです。そのようにお金が使われるためにも、自ら発信し動くのは大事だと思います。

来年も羊とヤギで仙台に行きたいな!
コンサートの他に、子どもたちとまたは親子のパーカッションワークショップもやってみたいです。もちろん、私もチェロのレッスンしますよ!

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当日のプログラム program

★ランチタイム★Lunch Time Concert
おお魂の牧者よ O pastor animarum/ Hildegard von Bingen

顔を赤らめし時に Cum erubuerint/ Hildegard von Bingen
トリスターノの嘆き〜ロッタ Lamento di Tristano - La Rotta
マンフレディーナとロッタ La Manfredina - La Rotta

セイキロスの墓碑銘 Seikilos Epitaph〜ミューズへの讃歌 Hymne a la Muse
〜ブルガリアのリズム(ダンスと民謡)Bulgarian rhythm (dances & songs)
〜パーカッション即興 Percussion improvisation
〜ブルガリアのダンス「ブチミス」Bulgarian dance "Bucimis"

ブルガリアのリズム Bulgarian rhythm/バルトークB.Bartók

パーカッションソロ Percussion solo

無伴奏チェロソナタより第1楽章 Sonata for solo cello -1st mov./コダーイ Z.Kodály

おお豊かな実りをもたらす根よ O vos, felices radices/ Hildegard von Bingen

ルーマニア民俗舞曲 Romanian Folk Dances/バルトーク B.Bartók


★ティータイム★Tea Time Concert
おお魂の牧者よ O pastor animarum/ Hildegard von Bingen

平和をお与えください Da pacem Domine/ グレゴリア聖歌 Gregorian chant
カンティガ(聖母マリア讃歌)166番 Cantiga de Santa Maria no.166
セイキロスの墓碑銘 Seikilos Epitaph〜ミューズへの讃歌 Hymne a la Muse
〜ブルガリアのリズム(ダンスと民謡)Bulgarian rhythm (dances & songs)
〜パーカッション即興 Percussion improvisation
〜ブルガリアのダンス「ブチミス」Bulgarian dance "Bucimis"

おお英知の力よ O virtus Sapientie/ Hildegard von Bingen

「フラトレス 」からの即興 Improvisation from "Fratres" by A.Pärt
〜鳥の歌 Song of the Birds/ Catalan carol

休憩 INTERMISSION

無伴奏チェロのための主題と変奏Thema and variations for cello solo/ シベリウス J.Sibelius

パーカッションソロ Percussion solo

おお紫衣を王の若枝と王冠よ O virga ac diadema purpuree regis/ Hildegard von Bingen

星めぐりの歌 Hoshi-meguri no uta/ 宮沢賢治 Miyazawa Kenji

2018年05月31日

ライヴの音楽

KIMG0145.JPG醤の7日目
世の中にはステキなメロディやハーモニーがいっぱい溢れています。
機械やコンピュータを使わない、生の楽器のみの音楽には、それに加えて、自然の中にあるリズム感があります。音と音の距離、または人と人の距離も、リズムのうちです。部屋の響き方や音の伝わり方も、その時のテンポやリズムに関係します。
音と音の間は直線に繋がらず、弧を描きます。上へ向かって弾かれ、頂点から自然な速さで落ちてくるのがリズムです。長く伸ばした一つの音も、ずっと同じではありません。リズムとともに膨らんだり、減衰したり、広がったり。これは自然の中にもともとあるリズムで、人間は音を発するときに毎回新たに見つけるのです。
湿度、温度も音の鳴り方に関わってきます。低気圧が近づいてきた時の身体のダルさ(実際に音が低く聴こえますし)、春の晴れた日と秋の晴れた日も少し違いますし(天の高さが違って感じられるし)、湿度が高く焼けるような溶けるような夏、乾燥した空気の硬い冬、気候が身体に及ぼす感覚は無視できません。実際に、太鼓の皮の張りが変わるので音程が違います。ガット弦も多大な影響を受けます。身体と一緒。

音は空気の振動です。それを肌で感じなければ、本来の音楽の即興性はないでしょう。
全く自由な新しくその場で作られる即興音楽(ジャズの即興も含め)でなくても、そこに集まった人のために演奏されるとき、音は当然いつも新しく生まれるもので、音楽は毎回その場で「はじめまして」です。
心がウキウキするのも、焦るのも、熱くなるのも、高揚するのも、すべて感情はリズムに結びつきます。音色は、まず感情が働き、空気の揺れ方やリズムとともに作られます。だから、音楽は直接に人へ伝わるのです。

musicの語源は古代ギリシャの音楽の女神ムーサが司る領域ムーシケーから来るものだと言います。古代ギリシャ時代には詩や劇が創造されましたが、それらは、都市国家ポリス共同体において、語り手(演じる人)と聴く人が同じ空間に存在する、つまりライヴパフォーマンスが前提でした。文字にされて広まったのではなくて、人々の前で演じられ(毎回、即興を加えたでしょう)、それを別の人が書き留めて後世に残っているのです。
語りには抑揚があり、言葉の持つリズムがあります。音程を伴うと歌になります。古い音楽は言葉を喋る音楽と言いますが、それは当然だったわけです。

今、音楽をするときにも、このような根源的なものを大事にしたいと思っています。

2018年05月29日

ヒルデガルトの音楽〜曲紹介その4[6月3日びすた〜りライヴ!]

KIMG0143.JPG醤の5日目
ビンゲンのヒルデガルトが書いた『天の啓示の調和のシンフォニア』から、2回公演で数曲ずつ演奏する予定です。
私たちは楽器のみで演奏し、言葉はありませんが、音楽から何か印象を受け想像するものがあると思います。

まず、祈りの曲から始めます。
「おお、魂の牧者よO pastor animarum」と、羊とヤギを導く牧者、天の番人に呼びかけます。大地に立って呼ぶ光景が見えます。根源的な内容を、D(レ)の旋法が安定した印象を与えます。私たちは苦しみと弱さから解放されるようまっすぐに願うのです。

修道女にとっての女性の中の女性(花の中の花)聖母マリアへ歌います。
「顔を赤らめし時にCum erubuerint」
E(ミ)から、さすらうような音の動き方で始まります。「堕落」という言葉が出てきます(蛇にそそのかされたエヴァが頭に浮かびます)が、誤りを犯して追放されても道を前へ進まなければならない。あなたの明るい大きな声で呼び、堕落の人間(魂)を高めてください。

深い神秘に満ちた言葉が歌われる予言の歌。
「おお、豊かな実りをもたらす根よO vos, felices radices」
Eから音は高みへ上がり転がるように下降します。荒れ野で叫ぶ、響き渡る燃えるような声を聴く。地上では見ることができないものを、「頂きにおいて喜びなさい」。

英知を賞賛する歌。
「おお、英知の力よO virtus sapientie」
「3つの翼があり、1つ目は高みに飛び、2つ目は地上で汗をかき、3つ目はあちこちへ動く」。Eが始終鳴り響く、空を飛び回り、風を感じる、環のように回るイメージ。

聖母マリアに。
「おお、紫衣をまとった王の若枝と王冠よO virga ac diadema purpurea regis,」
「ようこそ」人間が生まれる、生命の始まりの驚嘆。そして「なんという痛みと苦しみであろうか」。罪を背負って犠牲になる人間は、「万物の母に定められた女性」によって、「未知の傷でその子宮を痛めて、深い苦しみのうちに」生み出されたのです。しかし、「新しい光」は全ての罪を拭い去る。A(ラ)の旋法で身体感覚のある言葉を紡ぎだし丁寧に歌っていきます。

2018年05月28日

ブルガリアのリズム〜曲紹介その3[6月3日びすた〜りライヴ!]

KIMG0142.JPG醤の4日目。
ブルガリアの歌(独特な発声で、合唱が有名です)、踊りなどの民俗音楽には、拍子やリズムが特徴的なものがあります。バルトークの作品にはブルガリアのリズムがしばしば使われています。通常よく使われる2拍子、3拍子、4拍子もありますが、バルトークが用いたのは拍子の単位が細かく不規則で、非シンメトリックな、リズムパターンを繰り返す混合拍子・・・なんて説明されてもピンときませんね。ピアノのためのミクロコスモスにいくつかこの題名の曲がありますが、《羊とヤギ》のCDでは7/8拍子の曲を入れています。
ブルガリアの人たちはその踊りの様々なステップを楽しんで今でも踊っています。
耳に優しいクラシック音楽ではなかなか聴けないリズム。「うわっ難しそう」と計算し始めるのが教育を受けた音楽家で、このリズムに親しんでいる人たちは、1、2、3、4、5・・・なんて数えないでしょう。
インドの音楽ではリズムを言葉で言うことが出来ます。日本語なら、「リス、スズメ」「タカ、タカ、カケス」とか。学生時代、ソルフェージュの先生が、3連符、5連符は「ウエノ、オカチマチ」と言い換えれば簡単だ、と言ってましたが。
バルトークの残した逸話にこんなものがあります。ある時フランクフルトのラジオ放送で講演をした際、オーケストラの団員にいくつかの曲を演奏してもらった中にブルガリアの民謡があった。ところが何回やり直してもこのリズムを弾きこなすことが出来なかった、という。現在では世界中の様々な民俗音楽を聴く機会があるのでそんなことはないでしょうけど、頭で数えて(計算して)理解するのでしょう。
さて、ブルガリアの民族ダンス。地方によってたくさんの踊りがあり、それぞれ拍子も違います。《羊とヤギ》のCDに入れた「Bucimis」はトラキア地方の踊りです。これは15拍子。楽譜にすると15/16(16分の15拍子)です。恐るなかれ、タカ、タカ、タカ、タカ、タカタ、タカ、タカ、です。
古代ギリシア時代の頃からトラキアは栄えており、色々な国に支配された歴史を持ち、現在はブルガリア領、ギリシャ領、トルコ領にまたがっています。
ハンガリーもそうですが、大陸における国境を接する国々では、国境が変化したり、国がなくなったりした歴史があり、絶えず民族が移動したり移り住んでいるので、あちこちで文化が影響を受けるということが起こります。食べ物、音楽、踊り・・・。
トラキアの音楽には古いギリシャの音階によく似た増音程を含む半音階があります。Bucimisにもあります。

今回のプログラムでは、いろいろな拍子のブルガリアのリズムをパーカッションの即興を交えて続けてやってみようと考えています。変化に富んだリズムの組み合わせが即興の醍醐味!どんなリズムを叩いてくれるか楽しみです。音楽と一緒に、つい足が動いてしまうかもしれませんね!


2018年05月26日

A.ペルト〜鐘のような・・・曲紹介その2[6月3日びすた〜りライヴ!]

KIMG0139.JPG醤の三日目
大きく鳴らした鐘の響きのように。その放散された響きには複雑で、錯綜する、色々な音の要素が含まれています。豊かに鳴り響く倍音の集まり。うねりの中にいつしか聴こえてくる調和。余韻はゆるやかに広がり、そして消えて行く・・・。
エストニアの作曲家アルヴォ・ペルトは、大切でない全ての音は消えていって、調和する3つの音が残る、3和音はまるで鐘の響きのようだ、と言います。
彼はこの効果を使った作曲法をティンティナブリTintinnabuli様式と呼びます。
Tintinnabulumという古代ローマから使われてきたウィンドチャイム(風鈴)は、文字通り風に揺れて鳴らす鐘で、魔除けの役割もありました。《羊とヤギ》のCD「O Terra」の中に収録されているヒルデガルト・フォン・ビンゲンの「おおエクレシアよ」で、コスマスが冒頭で鳴らしたのがチャイムです。

静かに、そしてよどみなく流れて変化していく分散和音。その中に聴こえる単旋聖歌のような旋律のテーマが、曲を一貫して絶えず鳴り響く。強い印象を与える作品、ペルトの「フラトレス」。
ラテン語で「兄弟」を意味するFratres(frater)。祈れ、兄弟たちよ。
この作品は楽器を特定せず、様々な編成で演奏されます。
「私にとって音楽の最も高い価値は、音色そのものの向こう側にある。楽器の特別な音色は音楽の中の一部であって、最も重要な要素ではない。もしそうだとしたら、私は音楽の神秘に対して降伏することになるだろう。音楽は音楽自体で存在しなければならない・・・2つ、3つの音符・にもその神秘がなければならない。楽器には依存せずに。」(A.Pärt)

一音の鐘の響きに和音が秘められているように、彼は自分の音楽の音色を次のように例えます。
「私の音楽は全ての色を含む白色光と同じです。プリズム(三角柱)のみがその色を分けて、姿を表すことができます。このプリズムは聴き手の精神なのかもしれません」

そしてティンティナブリの技法では、1足す1は、2ではなく、1。旋律と伴奏形は一つになります。
音のひとつひとつが合わさって大きな一つになる、別の二つになるのではなく。鐘の響きも大きな一つとなります。まるで人間の身体、世界のような!
きっと宇宙ではそのようなうねりの音が聴こえているでしょう。
この調和は、ヒルデガルトの言う「天の啓示による交響楽的調和(調和のシンフォニー)」にもつながるのではないでしょうか?

2018年05月24日

曲紹介その1[6月3日びすた〜りライヴ!]

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醤(ひしお)作って1日目。
信仰は人それぞれの大事なもの。《羊とヤギ》でコンサートのプログラムを考えるとき、中世の聖母マリアの讃歌や修道女ヒルデガルト・フォン・ビンゲンなどキリスト教の音楽を入れるのは、私がクラシックを基礎にしている音楽家だからです。
どのように考えるかをキリスト教の音楽や言葉から受け取っているだけで、考えることの入り口。神様が一つであるか多数であるか、どなたであるか、形はそれぞれです。各宗教をお互いに良し悪しで批判することは、信仰の本質から離れることだと思います。
食べて寝て働いて、嫌がらせを受けることなく生きられることは、世界中の人の願いでしょう。太古から人間にとって「今日食べ物があること」は最も大切な問題でした。厳しい自然環境の中で食べ物を与えられること、日々生活をできることに感謝するのは、あらゆる信仰の原点だと思います。
草花は踏まれても起き上がり、砂漠の中のわずかな水分を得て、またはアスファルトのわずかな隙間から伸びてきます。植物は光を受けて、その土地に合った成長をし、酸素を作り空気を綺麗にしてくれます。自然は素晴らしい循環で生き続けています。
私たちの身体は、しなやかで繊細で力強い動きが自然とできたり、動かせない場所があれば他の場所を使って動作ができる。嫌なことは忘れるようにできていたり、悪い感情(脳の動かし方の癖)に支配されたり、いいことも悪いことも人に伝わります。
全ての生き物がお互いに影響を与え与えられてきました。自然の中で不思議さの前にまず謙虚であること、人間は完璧な存在ではない(完璧ってなんだろう・・・)ことを痛感し、人類は神(大いなる存在)への感謝を表すために、祭祀の中で祈りとともに歌い踊り、楽器を弾き、信仰に基づく生活をしてきました。

教えられなくても「出来る」ことがあります。小さな子どもが歌えたり、踊れたり。大人に見えないものが見えたり。見えないものと会話したり。
人間が作った社会の掟では「あり得ない」ことは、「無いこと」になってしまいます。変な人と呼ばれたり、昔なら魔女狩りもあったし、社会からはじき出されます。
ヒルデガルトは神様の声を聴くことが出来る人でした。彼女が残したものは天から与えられた言葉と音楽です。
(だからと言ってきっと自分の意思がどこかに反映されるはずだ、と思うならば、それは人それぞれが解釈すればいいでしょう)
勝手に舌が動く、という状態。
「見よ、わたしは口を開き舌は口の中で動き始める。
わたしの言葉はわたしの心を率直に表し
唇は知っていることをはっきりと語る。」旧約聖書のヨブ記33−2、3。

彼女がいかに優れた師からいい教育を受けたとしても、医学、政治、植物、鉱物、音楽、詩・・・後世の人に影響やインスピレーションを与えるものを「彼女の頭」だけで作り出したとは思えません。「私」個人がまっすぐに大いなるものとつながって、言葉や映像を受けることは、私ひとりのエゴではないと思います。自分本位で生まれたものは後々まで残らないでしょう。
一人一人の仕事は大きいですね!



2018年05月21日

6月3日羊とヤギびすた〜りライヴ!プログラム Program on June 3

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6月3日(日)《羊とヤギ》びすた〜りライヴ!プログラムです。
Programs for "Pecora e Capra" BISTARI Concert on June 3

🐏ランチタイム
おお、魂の牧者よ(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
顔を赤らめし時に(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
おお、豊かな実りをもたらす根よ(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
トリスターノの嘆き〜ロッタ(14世紀イタリア)
セイキロスの墓碑銘(紀元前1〜2世紀トルコ)
ブルガリアのリズム
パーカッションの即興ソロ
ブルガリアのダンス「ブチミス」
Z.コダーイ:無伴奏チェロソナタより1楽章
B.バルトーク:ルーマニア民俗舞曲

🐏Lunch Time
O pastor animarum (by Hildegard von Bingen)

Cum erubuerint (by Hildegard von Bingen)
Lamento di Tristano ~ La Rotta

Seikilos epitaph
Bulgarian rhythm
Percussion solo
Bulgarian dance "Bucimis"

Cello sonata -1st mov. (by Kodály Zoltán)

O vos, felices radices (by Hildegard von Bingen)

Romanian Folk Dances (by Batrók Béla)

🐐ティータイム
おお、魂の牧者よ(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
おお、英知の力よ(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
おお、紫衣をまとった王の若枝と王冠よ(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
「フラトレス」(A.ペルト)による即興
パーカッションの即興ソロ
カタロニア民謡「鳥の歌」
カンティガ[聖母マリアを讃える歌](13世紀イベリア半島)
J.シベリウス:独奏チェロのための主題と変奏

🐐Tea Time
O pastor animarum (by Hildegard von Bingen)

O virtus sapientie (by Hildegard von Bingen)
"Fratres" (by A.Pärt) improvisation
Percussion solo
"Song of the Birds" (Catalan carol)

J.Sibelius: Thema and variations for solo cello

O virga ac diadema purpurae regis (by Hildegard von Bingen)
Cantiga166 "Como poden per sas culpas"

コンサート情報はこちら!
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2018年03月30日

今年も仙台で《羊とヤギ》ライヴ!開催します!

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チェロとパーカッションのデュオ《羊とヤギ》が6月に仙台へ行きます!

今年、私のコンサートは古民家で始まりました。
長い間に硬く引き締まった質のいい木で建てられ、大切にされてきた建物は、使う人によって様々に反応するように思います。普段コンサートに使っていない場所でも、楽器に息を通していくように、音を建物の隅々に馴染ませていくと、少しずつ息を吹き返すように応えてくれるようになり、響きが良くなることがあります。自然の資材は生きているのでしょう。楽器も生きもの。そして集まった人も一緒に呼吸して、反応し、何かが起こるのがライヴの素晴らしさですね。

築約130年の古民家(今年でオープンから10年なんですね)を再生したレストラン、「長町遊楽庵びすた〜り」では、障害を持った人も一緒に働き、ゆっくり時が流れています。びすた〜りとはネパール語で「ゆっくり」の意味。働く人がゆっくりのペースでも確実に、丁寧に、作り上げたものには、食べ物なら身体に優しく、きっといいエネルギーがあると思います。イタリアンをメインにした料理には、障害のある人が働くびすた〜りファームで作られた野菜も使われています。震災後の大変な時期を乗り越えて、美味しい食事を提供するだけでなく、人と人がつながる場として、多くの共感を得ながら続けてこられたことが素晴らしいです。その柔らかな雰囲気がとても居心地良かったので、昨年に引き続き公演を企画しました。

中世ドイツの修道女そして神秘家「ヒルデガルト・フォン・ビンゲンによる四大元素のハーモニー」をテーマに、ヒルデガルトの音楽、民俗音楽や自由な即興を織り交ぜながら、ランチタイムとティータイムそれぞれのプログラムで演奏いたします。昨年はCD"O Terra(大地よ)"の内容を中心に演奏しましたが、それ以来取り組んでいるヒルデガルトの音楽と思想からさらに広げた形を用意しています。それぞれのソロ演奏ももちろんあります。常に新しい試みや可能性を探しているデュオの今を、そしてこれからどのように発展していくか、そのアイデアの芽も楽しみにお聴きいただけたら嬉しく思います。ぜひお誘い合わせの上お越しいただけましたら幸いです。
ゆっくり美味しい食事を召し上がっていただいた後、ゆったりと《羊とヤギ》の音楽をお楽しみください。

料金には食事のお代が含まれます。
ランチタイムのお料理は、前菜盛り合わせ、スープ、パスタ、デザート&コーヒーか紅茶。子ども用はワンプレートランチです。
ティータイムは、ケーキとコーヒーか紅茶。カフェインダメな方は、直接お店の方にお尋ねして見てください。フレッシュハーブティーにしていただけるかもしれません!?

また仙台でお会いできるのを心待ちにしております!

2018年6月3日(日)《羊とヤギ》びすた〜りライヴ!2018(仙台)
【場所】長町遊楽庵びすた〜り(仙台市太白区長町3-7-1)アクセスマップ
🍴ランチタイム:11時半開場/12時〜食事/13時〜ライブ(約1時間)
【料金(ランチ付き)】
大人(高校生以上)4000円、中学生3000円、 小学生以下(子どもランチ(ワンプレート)付き) 2000円
ティータイム:15:15開場/15:30開演 
ケーキ&お茶の休憩を挟みます
【料金(ケーキセット付き)】
大人(高校生以上)3500円、中学生2000円、 小学生以下1500円 
💡乳幼児無料
【プログラム】詳細はこちらをクリック!
★ランチタイム★
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:「おお、豊かな実りをもたらす根よ」
ブルガリアのリズムによる即興、ブルガリアのダンス、B.バルトークの音楽、Z.コダーイ:無伴奏チェロソナタより
★ティータイム★
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:「おお、英知の力よ」
A.ペルト「フラトレス」からの即興、カタロニア民謡「鳥の歌」、カンティガ、 J.シベリウス:無伴奏チェロのための主題と変奏
[ランチ・ティータイム共通] パーカッションによる即興 ・・・ほか
【予約】3日前までに要予約
びすた〜り☎︎022-352-7651
MA企画 📩 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(お手数ですが☆を@に変えてタイプし直してください)
💡チラシはこちら
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2018年03月07日

平和の時の到来を望む!

20180304羊とヤギ_1のコピー.jpg 20180304羊とヤギ_4のコピー.jpgphoto&lighting by Shinichi Kida
ビンゲンのヒルデガルトによる四大元素のハーモニーシリーズ第2回”水”が終了しました。お越しいただいた皆さま、どうもありがとうございました。

ヒルデガルトが言うところの四大元素の「土、水、火、空気」は、それぞれ切り離して考えられないものです。互いに結びつき、影響し、関係することによって生物が作られます。その性質は明確であるものの、そこから何かを導き出すときにどちらとも取れ、はっきり分けられないのです。どの視点から考えるかによって、テーマからどのようなプログラムと内容になるか、変わってきます。
ヒルデガルトが残した「天の啓示による調和のハルモニア」約80曲の中から、選んだキーワードは「女性」でした。もちろん、「血」はキリスト教では重要な言葉ですし、水から容易に直結する言葉でもあります。聖ウルスラのために書かれた「おお、血の赤さよ」を一曲選びましたが、私は今の世において(このシリーズにおいても)この先へ続く開かれた世界にしたいと思いました。「水」の記号は子宮を指し示すことから、この言葉を歌詞の中に探すと、「女性に閉ざされていた門が開かれて、御子を宿し、痛みと苦しみを体験した末に命を産む、輝かしい喜び。この世界に新しい命を歓迎する」聖母マリアのための音楽に数多く登場するのです。その子にはこれからどんな受難が待ち受けているにもかかわらず。

宇宙が誕生し、星々や生命が次々に生まれ、今この瞬間も止まることなく勢いよく進んで行く渦巻く螺旋のうねりの中で、地球があり私たちの生活がある。どんなに人間が自然を破壊し汚して来ても、力強い自然界は青々とした生命を、息吹を作り出してくれました。でも、戦争はなくならず基地も無くならず、生活も体も心も壊され、核を大量に持つようになった現在、もうヒルデガルトが見た宇宙の終末は近いのかもしれません。
全て崩壊し、全ての汚れが消え去り、ゆっくり時間の流れが止まって行くのかもしれない。そして最後に無音の暗黒へ・・・
彼女が見たその先の平和の時「この日には愛すべき雲が細やかな空気を伴って大地に触れ、正気と実りの力で大地を湧き立たせる。・・・・・殺人のために鍛えられた全ての武器は禁止され、ただ畑の耕作に使われて人間の役に立つ道具類だけが制作を許される」
幻ではなく、見えないからと諦めるのでもなく。啓示も、夢の中で伝えてくれることも、信じなければ無かったことと同じ。そして、無関心は恐ろしいことになる・・・

なんとか音楽で形にして、いい響きにしていきたいと願っています。
明るく!笑顔で!(笑)
まだ毎回模索ですが、毎回見えて来て、一つでも二つでも輝く石が見つかっています。こうやってだんだんと羊とヤギの次のアルバム「水」が製作できればいいな、と考えています。
今年前半は「土、水」のプログラムを深めて行く場があれば嬉しいです。

行く先はロウソクの灯だけのライヴ。夢です。

空調の音を消すことができず、静寂の音楽を味わっていただけなかったのは申し訳なく思います。次回の東京での公演は、響きのある場所で開きたいと考えています。ぜひまた、そして別の土地でも、初めての方もお越しいただけましたら幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2018年03月03日

調和のシンフォニア

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Symphonia armonie celestium revelationum
ヒルデガルトの「天の啓示による調和のシンフォニア」のネウマ譜です。
今は便利ですね。楽譜がインターネット上で見つけられます。なんでも無料でいいのかどうか、現代の音楽家には難しい時代ですが。
歌う人ならこれを読みながら歌えると思いますが、楽器で弾くには小さすぎるし、言葉を調べる必要もあるので、私は歌詞を含めて五線譜に書き起こして使っています。

2018年01月26日

2018年1月28日版「ヒルデガルトによる四大元素のハーモニー プロローグ&土」プログラム

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〜おしながき〜

『アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳』より ミュゼットBWV Ahn. 126
J.S.バッハ(1685-1750):『フランス組曲第5番』BWV816より ガヴォット

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179):おお、魂の牧者よ

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお、永遠の力よ
トルバドゥールのP.ダルヴェルニュ(ca1150-1215):日の短く夜の長くなる頃

パーカッションソロ
ブルガリアのダンス ブチミス

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお、豊かな実りをもたらす根よ
バルトーク・ベーラ(1881-1945): トランシルヴァニアの夕べ 〜
(ハンガリー民謡)黒い大地 〜 ジュラの野原で 〜 ケルトメグの野原で 〜
(『こどものために』より)兵士の歌〜豚飼いの踊り 〜
(2つのヴァイオリンのための44のデュオより)バグパイプ 〜
(ルーマニア民俗舞曲より)速い踊り

Z.コダーイ(1882-1967):無伴奏チェロソナタより 第2楽章
パーカッションソロ

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:顔を赤らめし時に
H.パーセル(1659-95):『ディドとエネアス』よりラメント 私が大地に横たわる時

エスタンピ(14世紀) トリスターノのラメント 〜 ロッタ
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:聖霊は生の源の生

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より ジーグ

2018年01月15日

ヒルデガルトによる四大元素のハーモニーその2”水”

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中世の女性神秘家ビンゲンのヒルデガルトの音楽と四大元素(土、水、火、空気)の思想からイメージを得た、全4回のシリーズです。
第2回のテーマは「水」。
水は地下から湧き出でて土の面を潤す。つねに流れている水。生き物の体内を流れる血のように、止まることのない地球の動きや時間のように。また新しい視点と響きをお楽しみいただけるプログラムです。

3月末で閉館となるグリーンプラザ、この音楽練習室では、思い起こせば自主企画コンサートを始めた2003年から、度々コンサートを開催してまいりました。アットホームな雰囲気で気軽に企画が可能な、特にパーカッションを思い切り鳴らせる場所を探すのはなかなか難しく、数少ない選択肢の一つがなくなり寂しいです。
夜遅い公演でございますが、もしよろしければお誘い合わせの上ぜひお越しください。

プログラム
「水」をテーマに曲をヒルデガルトでつなぎ、流れるように音楽を展開していきます。
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179):「血の赤さよ」「いまわれらに開かれたり」「聖なるマリアに〜紫衣をまとった王の若枝と王冠よ」
色々なパヴァーヌとパヴァーヌのリズムによる即興
オネゲル(1892-1955):「パドゥアーナ」
ペルト「フラトレス」からの即興
パーカッションソロ
ブルガリアのリズムによる即興
ブルガリアンダンス
・・・など

羊とヤギライヴ!「ヒルデガルトによる四大元素のハーモニー その2”水”」
2018年3月4日(日)19:30開演
(19:15開場)

府中グリーンプラザ 第1音楽練習室 地下2階(京王線府中駅北口)
【料金】一般2800円、ペア5000円、高校生1000円、小・中学生500円、未就学児無料
【予約】MA企画 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(恐れ入りますが☆を@に直してください)
💡チラシpdfはこちら20180304羊ヤギ府中.pdf20180304羊ヤギ府中チラシ裏.pdf
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2017年12月29日

ヒルデガルト四大元素のハーモニーシリーズ1

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2018年の始まりは、J.S.バッハで色々な音楽を挟むサンドイッチコンサートの《羊とヤギ》バージョン!誕生月に感謝をこめて・・・ そして新しい年を世界の調和を願う音楽で始めたいと思います。
「ビンゲンのヒルデガルトによる四大元素のハーモニー」シリーズ第1回は、プロローグそして”土 terra”(全4回のシリーズもお楽しみに!)
地はそれぞれの生き物を産み出す。土は肉体を町を強固にする。土から生まれ、土に還る。生の始まりであり、終わりには地に横たえられる・・・
バッハによるサンドイッチ、ヒルデガルトによるミルフィーユ、新しいプログラムでお届けします。
【プログラム】
『アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳』より ミュゼットBWV Ahn. 126
J.S.バッハ(1685-1750):『フランス組曲第5番』BWV816より ガヴォット

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179):おお、魂の牧者よ

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお、永遠の力よ
トルバドゥールのP.ダルヴェルニュ(ca1150-1215):日の短く夜の長くなる頃

パーカッションソロ
ブルガリアのダンス ブチミス

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお、豊かな実りをもたらす根よ
バルトーク・ベーラ(1881-1945): トランシルヴァニアの夕べ 〜
(ハンガリー民謡)黒い大地 〜 ジュラの野原で 〜 ケルトメグの野原で 〜
(『こどものために』より)兵士の歌〜豚飼いの踊り 〜
(2つのヴァイオリンのための44のデュオより)バグパイプ 〜
(ルーマニア民俗舞曲より)速い踊り

Z.コダーイ(1882-1967):無伴奏チェロソナタより 第2楽章
パーカッションソロ

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:顔を赤らめし時に
H.パーセル(1659-95):『ディドとエネアス』よりラメント 私が大地に横たわる時

エスタンピ(14世紀) トリスターノのラメント 〜 ロッタ
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:聖霊は生の源の生

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より ジーグ


「パーカッションを叩いているところを後ろから見てみたい」というご要望にお応えして、演奏者を囲むように席を作ろうと考えております。
そして、エナスタジオのオーナーさんの誕生月をお祝いして。
終演後に、ワインなど飲み物と手作り軽食つきのパーティがあります(参加費あり)。お時間おありの方は歓談のひとときをお楽しみください。

2018年1月28日(日)午後2:00(1:45開場)
ニューイヤー《羊とヤギ》サンドイッチ・コンサート
「ヒルデガルトによる四大元素のハーモニー その1 プロローグそして“土 terra”」
【場所】エナスタジオ(渋谷区恵比寿西2-17-12 エナ代官山 地下1階)
【料金】一般3500円(当日4000円)、中学生以下2000円、未就学児無料
🍸終演後にドリンク(ワインあり)と美味しい軽食つきパーティがあります。
🍴参加費:1000円
【予約】MA企画 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(お手数ですが☆を@に変えてタイプしてし直してください)
💡チラシはこちら20180128エナ表.pdf
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2017年12月26日

螺旋に乗って

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23日、ヒルデガルト・アンソロジー@南房総、無事終了しました!
応援してくださっている身近な友人、新しい友人に助けられ公演を迎えられたことを感謝します。年末の、それからクリスマス前のお忙しい中お集まりくださった方々、遠方より(新潟からも!)お越し下さった方、ご病気のなかお越し下さった方、どうもありがとうございました。
今回、羊とヤギの新たな扉が開いたように感じます。さらに解放された空間へ飛び出したような・・・。
ペルトからの即興は、ギャラリー古藤さんでのライヴでも好評で、この日は更にヒルデガルトの力を得て、濃い時間になりました。

コスマスの即興はもちろん、ホーミーや歌は異言そのものですが、夜半さんの言葉のなかで、私の弾くチェロを「羊(の腸)の異言」とされたのは嬉しいことでした。他の人に解らない「異言」で終わることなく、私たちの身体を通すことで直に伝わる音楽に解釈され、「生きた楽器」を使った生命を持った音楽でありたい、との願いが繋がったようでした。昨年のこの時期に「O Terra」が誕生し、ちょうど一年、環を描きつつ大きく前へ進んだ感じです。まさにヒルデガルトの言うRotaです。自分の力ではなく、螺旋を描く渦に乗りながらどんどん進んでいく、様々な人と出会いながら。一年の終わりにこのような実感が得られて有難く思います。
ヒルデガルトが見た宇宙は渦を巻いて前へ前へ進んでいく、止まらない螺旋運動。
現在CGで作られる太陽系の軌道の映像、銀河系を回転しながら突き進む太陽の周りを回っている惑星は螺旋の動きをしている。
なるほど、水も台風も植物も渦を巻き、DNAも螺旋。

年明けからは、「ヒルデガルトの四大元素のハーモニー」シリーズが始まります。第一回「プロローグと土」は1月28日(日)@代官山、第二回「水」は3月4日(日)@府中です。どうぞ来年もよろしくお願い申し上げます。
2018年、ひとりひとりが平和を造る年でありますよう。
みなさま、よいお年をお迎えください。
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館山市の婦人保護長期入所施設かにた婦人の村でのクリスマスイヴにて。

2017年11月29日

クリスマスの時期に羊とヤギライヴ!@江古田

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クリスマスの時期に、心も身体も温まる夜のひとときを!
定員25名の小さな空間で、 間近で感じるチェロとパーカッションの響きとリズム。
今年 CD をリリースした《羊とヤギ》が3年ぶりに江古田で音を出します。
忙しい師走の夜にちょっとだけ立ち止まって、気持ちを落ち着けてリラックスしませんか。
お待ちしております!

Before Christmas, let's have a heart(& body) warming night with music of Pecora e Capra!
We are giving the program to pray for peace at the end of 2017.
Please visit the venue with your friends and family. We are looking forward to seeing you.

〜クリスマスの前に、2017年の終わりに、心を鎮めて平和を願うプログラム〜
めでたし海の星、慈しみ深き神の御母
ビンゲンのヒルデガルト(1098-1179):「おお、魂の牧者よ」「いまわれらに開かれたり」「おお、火のような精霊よ」
トルバドゥールのP.ダルヴェルニュ(ca1150-1215):「日の短く夜の長くなるころ」
巡礼の賛歌「一族の長」
カンティガ(聖母マリアの奇蹟を讃える歌)
即興「宇宙の始まりから終末、そして静けさ」
カタロニア民謡「鳥の歌」
パーカッションソロ
G.リゲティ(1923-2006):無伴奏チェロソナタより「対話」
塩田泉(1951-):「アヴェマリアの祈り」

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2017年12月20日(水)19:15開演(19:00開場)
羊とヤギ ライヴ! @江古田
【場所】ギャラリー古藤(東京都練馬区栄町9−16)地図
【料金】前売2500円(当日3000円)、中学生以下1000円
【予約・問合せ】MA企画 kikakua_ma☆yahoo.co.jp(お手数ですが☆を@に変えてタイプし直してください)
💡チラシはこちらからご覧いただけます20171220古藤ライヴ.pdf



🌙羊とヤギ Pecora e Capra
中世の音楽、民俗音楽、バルトークなどを取り上げ、自然体の響きと共振、霊感を大切にして、独創的な音楽を展開している。2017年CD“O Terra(大地よ)”をリリース。
♑︎富田牧子(チェロ)
 東京芸大卒業後ハンガリーのブダペストに留学。ヨーロッパ各地の講習会や音楽祭に参加、ソロと室内楽の研鑽を積む。ガット(羊腸)弦を張ったバロックと現代のスタイルの楽器を使い、様式の異なる弓を使い分けながら、様々な楽器との組み合わせによる「充実した内容の室内楽を間近で味わうコンサート」の企画を続けている。
♈︎コスマス・カピッツァ(パーカッション)
 ドイツに生まれ、日本とドイツの両国で育つ。1990年東京に移住。「オルケスタ・デ・ラ・ルス」のワールドツアーに参加。自身のバンドPlanetsensoriumのCDをリリース。2016年UAのレコーディング「JaPo」とツアーに参加。太鼓の種類や音楽のジャンルに捉われず、リズムと音の力の原点に立ち、演奏活動を行っている。

2017年08月12日

9月18日(月祝)《羊とヤギ》松本公演!

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万物の源とされる四大元素 土、水、空気、火。
 《羊とヤギ》の根源へと遡る旅が始まる。

チェロの富田牧子とパーカッションのコスマス・カピッツァによる異色デュオ。2013年にデュオとして活動を始め、自然体の響きと共振、霊感を大切にし、独創的な音楽を展開している《羊とヤギ》が、「大地」をイメージしたCDを今年1月にリリースしました。今年春から続けている「O Terra(大地よ)」CD発売記念コンサート、松本公演です。
羊の腸の(ガット)弦の豊かな音色、山羊皮を張った太鼓で繰り広げる宇宙的な即興で、中世の音楽、民俗音楽をベースに、ハンガリー音楽などを演奏します。
大地に根ざした人々の祈り、土から生まれたリズム。
中世の修道女ヒルデガルト・フォン・ビンゲンに触発されて生まれた独自の音楽世界。

音楽による祈りや躍動感によって、身体が生命力で満たされる場と時間になればと願います。

program
B.バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
Bartók Béla: Romanian Folk Dances
ブルガリアのダンス「ブチミス」
Bucimis, Bulgarian Folk Dance
パーカッションによる即興
Percussion improvisation
Z.コダーイ:無伴奏チェロソナタより
Kodály Zoltán : from Sonata for solo cello
…etc. 

2017年9月18日 (月祝) 16:00開演(15:30開場)
【場所】 日本基督教団 松本教会 松本市開智2−3−45(松本城の北側、開智小学校のならび)
United Church of Christ in Japan Matsumoto Church
【料金】一般前売 ¥2500(当日¥3000)/ 中学生以下 ¥1000
【主催・予約・問合せ】 MA企画 kikaku_ma☆yahoo.co.jp(恐れ入りますが☆を@にタイプし直してください)
💡FAXにてお申し込みの方へ、8月中はすぐにお返事できない場合がございますのでご了承ください。
チケット郵送ご希望の方は恐れ入りますが送料82円をご負担いただきます。
💡チラシはこちらからご覧いただけます20170918羊ヤギ表.pdf
20170918裏.pdf

👀羊とヤギの初CD『O Terra(大地よ)』動画
Pecora e Capra's first album "O Terra" Video

https://www.youtube.com/watch?v=_fWQzmEHoEA&t=4s

2017年07月08日

🐑🐐2017年前半ライブ終了

桂の御神木.jpg
春から続いた《羊とヤギ》のコンサートがいったん休みになります。濃い時間をご一緒に作っていただいた皆さま、どうもありがとうございました。
夏と秋口は「巡礼の旅」「修行の日々」。
今月、私は長年の課題であったソロの録音、夏いっぱい新たなCD製作作業と勉強に取り組みます。
大雨の被害の只中におられる方々を思うと心が痛みます。
これから到来する酷暑に向けて、皆さまもお身体にお気をつけて、どうぞご無事でありますようお祈り申し上げます。
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