前回の記事の通り、4月13日(水)に開催される、東京・青山にある公益財団法人ウェスレー財団における、
ウクライナや世界各国の難民への支援のための「チャリティコンサート〜平和への祈り」。
短い準備期間ですが、深く心にかけてプログラムを構成しました。同時に、チャリティコンサート の意味も考えました。支援金を送るだけならコンサートをする必要はない、どうして音楽をするのだろうか。
無惨に命が奪われ、あらゆるものが破壊され続け、終わりが見えず、人間性も失った・・・そんな時に音楽がなかったら生きていけないではないですか。ウクライナの地下壕で、破壊された街で演奏するチェリスト、ヴァイオリニストたちに共鳴して、同じ曲をプログラムに加えました。
心から信頼する人がいるのだろうか。孤立する独裁者には、母のように包んでくれる大きな愛が必要なのでは。
音楽で戦争をすぐに止めることができないけれど、音楽には平和と愛を人の心に生む力があると思います。普遍的な音楽には、よく生きようとする気持ち、いや少なくとも、生きる希望の小さな光を見つけることができると思います。
私が大切なら、他の人も大切で、それぞれ大切なものがあり、地球上にはそれがたくさん集まっている。どれも愛おしい。
命は一つしかない。
止めたらもう終わり。核を使ったらすべて終わり。
辛抱強く、続けていくことです。
今回のプログラムにウクライナ民謡だけでなく、私が個人的に親しみを抱いているハンガリーの音楽を加えたことについて。
今のハンガリーの政権はウクライナといい関係にあるとは言えませんが、避難してくる人々を助ける人々がいて、国際的な団体が拠点を置いて支援活動をしています。民謡の歌詞には、時の戦争や権力者から迫害されている人々の祈り、解放や自由を歌ったものがあります。体験や思いは民族や国を超えて共通のものだと思います。
最後の民謡の歌詞は次のような内容です。
「私は故郷を追われ、さまよい疲れ、見知らぬ国でとどまりました。
夜が迫まる森で祈りを捧げる。
神さま、どうか温かな夢と明日への希望、安らかな夜をお与えください」
以下、コンサートのプログラムです。
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:おお魂の牧者よ
Hildegard von Bingen (1098-1179): O pastor animarum
バンドゥリスト、私の灰青色の鷲よ(タラス・シェフチェンコ詩、ウクライナ民謡/富田牧子編曲)
Banduryste, orle syzyi [Bandurist, my blue-grey eagle] (lyrics: Taras Shevchenko/Ukrainian Song, arr. by Makiko Tomita)
おお人よ 汝の大いなる罪を嘆け[受難節コラール]
O Mensch, bewein dein Sünde groß [Passion]
J. S. バッハ:無伴奏組曲第6番 ニ長調 BWV 1012 より サラバンド
J.S.Bach(1685-1750): Sarabande from Suite No.6 in D major BWV 1012
〈ウクライナ民謡〉
柳の板、私の小さな橋。いつ愛する人は通りすぎるの?
Verbovaya Doshchechka[The Willow Board]
月が明るく、星の降る夜。愛する人よ、一緒に森へ行こう
Nich yaka misyachna [What a moonlit night]
広きドニエプルの嵐(タラス・シェフチェンコ詩/富田牧子編曲)
Reve ta stohne Dnipr shyrokyi [The Mighty Dnieper] (lyrics: Taras Shevchenko/Ukrainian Song, arr. by Makiko Tomita)
ミコラ・リセンコ(富田牧子編曲):エレジー(哀歌)
Mykola Lysenko(1842-1912): Elegy (arr. by Makiko Tomita)
J. S. バッハ:無伴奏組曲第5番 ハ短調 BWV 1011 プレリュードより
J.S.Bach: Prélude from Suite No. 5 in C minor BWV 1011
コダーイ・ゾルターン:無伴奏チェロソナタ 作品8 第1楽章
Kodály Zoltán(1882-1967): Sonata for solo cello op.8 - 1st movement
バルトーク・ベーラ:ルーマニア民俗舞曲より 棒踊り
Bartók Béla(1881-1945): Romanian Folk Dances -1. Stick Dance
コロメイカ(ウクライナの踊り)
Kolomyika
バルトーク:ルテニアのコロメイカ
Bartók: Rutén kolomejka from 44 Duos
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:慈愛は万象に満ち溢れ
Hildegard von Bingen : Caritas abundat in omnia
コダーイ(富田牧子編曲):孔雀は飛んだ(ハンガリー民謡を基に)
Kodály: Fölszallott a páva (based on the Hungarian folk song, arr. by Makiko Tomita)
コダーイ(富田牧子編曲):夕べの歌(ハンガリー民謡を基に)
Kodály: Esti dal (based on the Hungarian folk song, arr. by Makiko Tomita)


日時:2022年4月13日(水)17:00開演(16:30開場)演奏は18時頃から1時間。
場所:ウェスレーセンター1F(101)東京都港区南青山6-10-11
アクセスはこちら 定員:35名(会場のみ)
申込み方法:
@会場参加 4月13日(水)お申込みの方は
こちらA録画配信(4月20日〜30日)を希望される方は
こちら主催:公益財団法人ウェスレー財団
協力:国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所、国連UNHCR協会
💡チラシ
pdfはこちら